「しゃがむから飛べる日のこと」
先々週くらいからまた「保育園行かない」が始まった。
夜寝る前に「明日保育園ある?」と聞き、朝起きたら「今日保育園ある?」と聞く。「あるよ」の返事がスイッチみたいに、その都度保育園行きたくないと泣く。
今回の行きたくない理由は、プールがいやだから。
プールの何がいやなのか尋ねると、水が怖いとのこと。
娘はまだ大人と手を繋いでいないとプールに入ることができない。
この間、プールの引率に行って驚いた。
みんな臆せず水に入っていき、数秒間潜ったり、先生2人が手を繋いで水中に作る手のトンネルをくぐったりする子もいる。
1人で水に入れないのは娘だけだった。
そんな状況をついこの間自分の目でも見てきたので、確かにプールの時間、ちょっと辛いだろうなと思った。(手を繋いで水に入れば、楽しく遊んではいるのだけれど)
週末が終わり、保育園が始まる月曜の朝。
案の定、登園不可を訴え涙を流す娘。
「先生にプールに行かなくてもいいか聞いてあげる、プールがいやですって言ってあげる」という約束をしたら納得をして車に乗ってくれた。
(私は最初、今日雨降るからプールないよ、と嘘をついて連れて行こうとしたが、そういういい加減な方便はやめた方がいいと旦那に諭された)
約束通り、先生に娘の事情を話し、あとはお任せした。
その日のお迎え時、今日のプールの様子を先生に伺うと、なんと手を離して1人でプールに入ることができたとのこと。
登園前あんなに泣いて嫌がっていた、あの君はどこへ行った?
親の心配を裏切り別人になって戻ってきた。
ふとメンタルリープという言葉が思い浮かんだ。
(1ヶ月半の2人目育児の中で、最近ちょうどこの言葉を目にした所だった)
娘はとっくに赤ちゃんではないけれど、今朝のぐずりは、この大きなジャンプのためのしゃがみ込みだったのかもしれないと考えてみたら、なんだかすごく腑に落ちた。
あの涙は、自分の壁を越えるための覚悟と決意の表れだったと見方を変えたら、“勘弁してくれ〜”から、“全力で応援しなきゃ!”に、私の気持ちも180度変わった。
この先もまたすぐこういうやり取りが発生するだろうけど、その時は、大きな壁を大きなジャンプで一気に越えていく娘の姿を想像して、私は応援席一列目に座っている気持ちで見守っていきたいと思った日のこと。