「 あまいお土産の日のこと 」
庭の花がチラホラと咲いてきました。その少し前から保育園の周りでは野花がグングン育っていたようで、娘は散歩中に詰んだ花や草を、よく私へのお土産にとくれます。
この間持ち帰ったホトケノザ。
これよく小学校の帰り道に蜜吸ったなぁ〜と懐かしい記憶を蘇らせていると、
「これ甘いんだよ、ママちゃん食べてみな」と娘。
「え、なんで知ってる?笑 誰に教わった?」
と、娘も蜜情報を知っていることに笑ってしまいました。
私が小学生だった頃から30年。暮らしの随所が変わっても、野花と子どもの関係には
変わらない所があったことに、少し嬉しくなりまた。
促されるまま、30年ぶりに吸った蜜は、あの頃と比べると全く甘くなかったけれど
「うん、あま〜い!」
と大袈裟に反応すると甘いでしょ、と自分の手柄に誇らしげな顔をしていました。
翌朝、我が家の駐車場にもホトケノザが咲いているのを見つけた娘は、すかさず摘むとまた甘い蜜を勧めてきました。
衛生面を考えると、内心躊躇しましたが、キラキラの目が私を見ています。
それぞれ保育園と仕事へ行く前の強力なエナジーチャージみたいに、一緒にチューッと蜜を吸って、甘いねぇ!と顔を見合わせるその一瞬は、本当に栄養満点の時間でした。
そして今日も、お迎えに行くとホトケノザがいっぱいに入った袋を差し出してきたので、どんだけ食い意地張ってるんだ、と思うほどでした。笑
(だけど小学生の私もホトケノザの一群を見つけると、これはお宝な山だぜ、という気持ちを抱いていたような気もするなぁ)
花はすでにビニールの中でしなしなで、とても吸蜜できる状態ではないので(吸いたい訳でもないが笑)、小さな花瓶に移して庭の花と一緒に台所に飾りました。
子どもの手でもしっかり持てる小ぶりの花瓶は、よく花を持ち帰ってくる娘用にと思って、先日一緒に買った物。
早速、娘専用が活きて嬉しい。
春、度々あるだろう野花のお土産を、楽しみたいと思います。